あっぱれ近松の虎🐯退治

そろそろ2022年の寅年も終わり。

勇猛な🐯も霊獣の🐯も、尻尾を振って退場というタイミングです。

そこで、寅年の締めくくりに、"日本の🐯事情"について書いておこうかと思います。

日本における🐯の文学や美術を解説した資料は多いですが、『国性爺合戦』の🐯退治という視点に絞って評価すると、『鳥獣虫魚の文学史 日本古典の自然観① 獣の巻』(鈴木健一編/三弥井書店)という資料は秀逸📓

三弥井書店 2011年初版

野生の🐯が生息しない日本における「近世以降の虎退治観を方向づけた」作品として、国性爺合戦の虎退治を評価しています。

ちなみに、いまでこそ日本に野生の🐯はいないですが、1万数千年前の地層からは🐯の化石骨が発掘されているとか。日本にも野生の🐯がいたんですね❗

とはいえ、近松門左衛門の時代の🐯のイメージは、大陸から輸入物。

絵画や文学を通して、自国の文化・文芸に応用してきたとあります。

評価ポイントは🐯退治といっても、殺生をしていないこと👍
伊勢神宮のお札で獰猛な🐯を鎮め、猫のように飼い慣らして🐯の背に母を乗せて獅子が城へと走ります。

虎退治の大人気にあやかって、近松自身も『国姓爺後日合戦(こくせんやごにちかっせん)』、『唐船噺今国性爺(とうせんばなしいまこくせんや)』なんて、パート2の脚本も書いてらしい。

他の作家も後追いしかりで、🐯が複数になったり、🐯どうしが争ったり、🐯🐯🐯の大合戦👍

イベントに向け制作中の🐯コースター

さて、この記事には何回🐯が登場したでしょう。

本当に🐯🐯🐯に感謝です。

また、来年🐰もみなさんとお会いできるように、楽しい企画をしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします💛